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あっちこっちシアターインフォ(八戸情報誌 amuse 2013年2月号)

文:外舘暢子/第1回はちのへ演劇祭実行委員

「うみねこ演劇塾」誕生!

誌面表示  11月、「はちのへ演劇祭」が終わりました。八戸が演劇のまちとしてふたたび活気を取り戻すべく様々な世代が参加し様々な作品がつくられ、そして多くの観客を動員しました。アンケートには、今後も継続してほしいという意見が多く、実行委員として企画の段階から参加させていただいた私も、とても嬉しく思っていました。
 この「はちのへ演劇祭」とほぼ同時期に演劇祭実行委員長であった柾谷伸夫氏が「うみねこ演劇塾」をたちあげました。小中学生対象の「ジュニア演劇塾」60歳以上の方対象の「シニア演劇塾」。これから、演劇のまちを盛り上げていくためには、様々な年代の市民が演劇をつくること、演じることの楽しさを知り、そこから波及していってほしいという、思いが込められているはずです。
 シニア演劇塾の「待合室」(作・演出 柾谷伸夫)は出演した5人の皆さんでなければ演じることのできない60年生きてきたそれぞれの人生が垣間見えるような、観終ったあとにあたたかな気持ちになった作品でした。やさしくて心地よい南部弁でのセリフ回しや、どこかで聞いたことのあるような日常会話がすうっと耳に、心に入ってきます。それは、何度も舞台を踏んだから出せるというものではなく、演じている一人ひとりの経験や歴史が自然に演技にあらわれてきたのだと感じました。
 ジュニア演劇塾の「ウーとスー~なかよしになるために~」(絵本ウーとスーより)には小学3年生から中学2年生18名が参加していました。歌って踊る姿は、とてもイキイキとしていました。私が知っている限り、小学校の学習発表会などでの劇は、ひとつの役が1場面ごとにかわり、どちらかというと全員参加型でなかなか本格的なお芝居をする機会はありません。ひとつの役に最後まで責任を持って演じ切る。こんな経験が小中学生のうちにできたことはとても素晴らしいことなのではないでしょうか?
 今回参加したみなさんには、また是非演劇に参加していただきたいと思いますし、みなさんが感じた楽しさや感動をひとりでも多くの友人・知人に伝えて欲しいと思います。
 そして、「演劇のまち八戸」の活気が、新しい形で、八戸に戻ってくることを心から願っています。


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