トップページ > アミューズ掲載記事見出し >> 2002年7月号

アミューズ(地元情報誌)2002年7月号掲載原稿

元山田KEIKO(八戸)


密かなたのしみ


 お久しぶりです。元山田です。
毎年この時期にひとり芝居をやって、自分の決算してました。
 それが、今月は趣向を変えまして「JIU-JITSU(柔術)ナイト」になる訳です。なる予定な訳です。
 そう、芝居ではありません。格闘技の試合でございます。もちろん私も闘う予定です。だんなの影響です。
      ○
 知っている人は知っている、花くまゆうさくの四コママンガで「男の密かなたのしみ」というのがあります。はげ頭のお父さんが自宅のソファでにやにやしている。・・・格闘家になっているお父さん・・自分が選曲した曲で入場・・・圧倒的強さで敵を倒す・・・勝利者としてレフェリーに手を上げられている・・・小さな子供がニヤニヤしているお父さんの脇で「・・パパまた妄想中だよ」とお母さんに告げ口・・・
      ○
 そしてうちのだんなは、このマンガを見ながらニヤニヤしています。何回も私に、「これ、面白いよね」と見せます。その度に、「前も聞いたよ」と、優しく微笑み返します。
      ○
 きっと闘う男なら誰でも憧れる場面なのでしょう。
 普段の地味で孤独なトレーニングの先にこの四コママンガがあると思うと(少なくともだんなの場合)、闘うマッチョな男達に、不思議な親しみが湧いてくるのを私は禁じえません。
 つまるところ「見られてなんんぼ」みたいなところかなあと、思ってしまう訳です。
      ○
 縁あって女子ラグビーにも顔を出している私。後ろにしかパスできない事を練習中に知った私は慌てて友人にビデオを借りました。
 その中でまた、花くまゆうさく的なものに出会ってしまったのです。それが彼。
 「大畑大介という選手」。同級生であるジャイアンツの上原が先に人気が出てすこし悔しい思いをしていた彼は自分もいいトライを決めているのになかなかスポーツ新聞の一面を飾れない・・「なぜですか?」と彼はカメラマンにきいたんですね。すごい面白いですこの時点で彼は。
 そしたらこう言われました。「君は足が早くて、ぶっちぎりでトライしてしまう、だからその瞬間は一人しかカメラに収まらない。それでは絵にならないんだ」と。
 そこで大畑選手は考えた。そして彼は、トライする時飛んだのです!横一直線に、びゅーんと!・・・するとどうでしょう、翌日一面です!
 ストイックに勝利を目指すラガーマンの中にもこんないい意味でふざけたやつがいると。
 私は、びっくりしましたね。そしてそんなラグビーに興味が湧きました。(ちなみに八戸の女子ラグビーは東北でトップだそうです。)
      ○
 つまり私は今、演劇の枠を超えて、未知なる分野であるスポーツ界の住人達を潜入取材しているようなものであります。
 そしていつかそれを自分にしかできない方法で、開放できないかと、そんな事を考えている訳でありますが。
      ○
 演劇空間としてのスペースベンを、格闘技の試合会場、それも、「男の密かなたのしみ」である、自分で選曲した入場曲を大音量でかけながら、スポットライトを浴びてマットに登場する・・・そんな事ができるスペースとして活用できないか。
 これは、ある一つの挑戦です。
 演劇的なるものの特権と、スポーツ的なるものの特権の融合です。あまり意味ないです、ただ難しい事を言ってみたかっただけです。
      ○
 と、まあ言ってみればこれは私の密かなたのしみなのであって、その場面を想像して、今もニヤニヤしているのでありました。 (しかし、マットを買う費用が足りなければ、別な企画に変更です。)なんとか叶えたいものです。
 興味のある方はぜひ、御来場を!

パレストラ陸奥プレゼンツ「JIU-JITSUナイト」(柔術ナイト)
パレストラとは全国に現在二十八支部あるブラジリアン柔術チームで格闘家・中井祐樹氏(今年三月二日柔術セミナーのため来八!)が創りあげ根付かせた国内最高であり最強の集団です。組み技のみならず打撃もとりいれ、修斗をはじめ総合格闘技にもしっかりと対応しております。
毎週木曜日(19:00~21:00)と日曜日(12:30~15:30)八戸武道館で練習しています。見学自由です.

さらにお知らせ!

7/7(日)八戸市武道館にて第一回柔術大会開催!
10:15〜スタート
三人一チームの団体トーナメント!
格闘技の街八戸で開催される初の柔術大会です。入場無料!


「花くまゆうさくキューブリック」


トップページ > アミューズ掲載記事見出し >> 2002年7月号